基本構想
S−52をベースにし流線型のカバー及び簡便な足踏み式2段変速機を採用した実用車。
主な特徴
1. デザイン
流線型のカバーの採用で美観を強調し埃の巻き込みを無くした。
2. 独特な足踏み式2段変速機の採用
ペダルを踏むだけで簡単に「L」、「H」切換の出来る連動式変速機の採用により登坂能力が
向上した。
3. 整備点検の容易化
カバーを開かずに燃料の点検並びに給油が出来、また、S−48と同様にワンタッチによる
カバー開閉が可能となり整備点検を楽にした。
試作経過の概要
昭和27年4月〜
S−52のセミストリップタイプをS−48の如くカバードタイプとし、且つ、簡便な
切換連動式変速機により性能向上を図る。
昭和27年9月
S−53型の試作車が3台完成した。
当時は、現在と異なり、試作、即生産車であったので生産期間中にも耐久確認を行われていた。
試作車による大きな不具合は無かったが、新機構の2段変速機の採用によりミッション操作
装置の調整に難度があった。試作初期はロッドによる操作であったが各部の摩耗及び製作公差
などの要因から調整螺に変更した。
昭和28年4月〜
S−55型の試作車が1台完成。生産車に比べ大きな変更もなく耐久走行を行ったが、特に
問題はなかった。しかし、ヘッドランプが暗い、との苦情が出たため、S−55T型の途中
号車よりマグネット型式を MFH-3B から MFK-1 に変更し、ランプを 15WD から 24WD とした。